医学部胸部外科学教室の根本慎太郎専門教授と、福井経編興業株式会社、帝人株式会社の三者が共同開発し、2024年6月に上市した心・血管修復パッチ「シンフォリウム」が、このたび第57回日化協技術賞において「技術特別賞」を受賞しました。
日化協技術賞は、優れた化学技術の開発や工業化によって化学産業ならびに経済社会の発展に寄与した事業者を日本化学工業協会が表彰する制度で、化学に関連する事業者から業績を公募し、優れた業績に「総合賞」、「技術特別賞」、「環境技術賞」を贈り、表彰するものです。今回受賞した「技術特別賞」は、化学技術の進歩に寄与し、独創的で技術的に優れたものに贈られます。
今回、受賞対象となったテーマは「小児心臓再手術のリスクを減らす心・血管修復パッチの開発と実用化」です。先天性心疾患手術における治療課題の改善という重要な社会課題の解決に向けて、大阪医科薬科大学と福井経編興業、帝人がそれぞれの持つ技術や有形無形の資産を活用して共同開発を行い、約10年の開発期間を経て、全く新しい製品を世に出すに至ったことが評価されました。